シャンパンの裏話~東 孝昭

パリの東約20㎞位に位置するシャンパーニュ地方、無論シャンパンの生まれ故郷です。会社の創業記念や代表者の交代など、数多く開かれるカクテルパーティーで欠かせないのはシャンパンです。会場に入るとすぐにシャンパングラスで一杯頂き、知り合いは勿論知らない人でも軽く乾杯して会話が始まります。

あるパーティーで私が「先日シャンパーニュ地方に出かけシャンパンの製造蔵で製造現場を拝見してきました」と話したのですが、その後は黙って皆さんの見聞を聞くだけ、いろいろ勉強させて頂きました。

シャンパンは発泡性のワインですがこの地シャンパーニュで作られる製品のみに許された名前で、中でも最高級は“ドン・ペニヨン”(写真)です。この名前”ドン・ペニヨン“はこの地方のある町(オヴィレール)の修道士でワインの二次発酵を極めたと言われる人の名前が付けられたものです。

二次発酵とはどういう事か?一旦出来た白ワインをもう一度発酵させるのですが、二度目は少し古いワインをブレンドしたり、酵母や蔗糖を少し添加して瓶詰、それを長時間かけて二次発酵を促すものです。瓶にたまる澱(おり)を沈殿させて取り除くため瓶をさかさまにおいて少しずつ回転させる、数年の発酵の後にこの澱を取り除くのですが、昔はベテランの職人技が必要であったとか。各蔵によって手法やブレンドなど実に様々、秘伝として引き継がれているとのこと。もう一品有名なのが“モエ・シャンドン”でしょうか。

ワインの蔵に入れて頂いたのですが私のアルバムに写真は全くありません。いずれもネットからの借用です。

(余談です)実はこのシャンパーニュ地方への旅行目的はステンドグラスでした。丁度その勉強を始めた頃だったと思います。この地域に三つの聖堂があります。“Troyes”(トロワ) 、“Reims”(ランス)そして “Chalon-en-Champagne”(シャロン・シャンパーニュ)です。多分ステンドグラスの先生のお勧めで出掛けたように思います。相当数の写真を撮っています。代表としてトロワ聖堂の回廊の写真を一枚だけ添付します。

(追加の余談)シャンパーニュ地方はLa Champagneで女性形、シャンパンは同じスペルですが男性形です。誰が決めたということでもないようです。

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